家庭の話

今回は、ひでじぃの生い立ちを父親と絡めて少し。

ひでじぃはとある工業地帯の町に生まれ、自営業の父、専業主婦の母と姉という家族構成。
ひでじぃは子供の頃から父親がとにかく苦手。声が大きくて偉そうで怖い。
ひでじぃが起きている時間帯にはあまり家にいない父親でしたが、父親がいるときはとにかく緊張して過ごしていました。

自営業と言ってもただの個人事業主。はっきり言って貧乏の部類です。
例えば夏休みの旅行と言えば田舎の親戚を回るだけ。クリスマスには欲しいものと似た感じのばったもん紛いのものしか貰えませんでした。
それでもバブルの時期は少し儲かったらしく、ある日帰って来た父親が言うのです。

「家を決めてきた」と。

「は?」となりますよね?

しかも、「買った」と。「契約してきた」と。

実はひでじぃはこれまでに6回引っ越しを経験しています。
これが2回目ですが、6回の中でも最悪と言いますか、後々家族にとっては色々と問題が起きるきっかけとなる引っ越しでした。

引っ越す先はベッドタウンの郊外。
当時は同じ県内でありながらその土地のことを全く知りませんでした。
頭の良い親友に「だいたいこの辺」と黒板に地図を描いて教えてもらったのを今でも鮮明に憶えています。

引っ越し自体はまだ半年以上先だったと思いますが、高校卒業を控えての『宣告』。
いわゆる思春期。友と離れて知らない土地へ。それはそれはショックな出来事でした。
何でも好き勝手にやってしまう父親でしたが、この頃から孤立を深めていったような気がします。

引っ越しって人生の中でも大きなイベントに分類されると思います。
進学や就職による前向きな引っ越しもあれば、何かしらのマイナスな理由で引っ越さざるを得ないこともある。
ひでじぃにとってこの2回目の引っ越しは明らかに後者でした。

ベッドタウンというだけで都会から離れているわけです。
しかもそのベッドタウンの郊外。中心地に出るだけでも時間もお金もかかります。
当時は往復およそ5時間かけて通学していました。
特に大変なのは帰宅。時間帯によっては電車とバスの接続が悪く、バス待ち1時間とか、田舎あるあるのタイムロスが発生します。
まだ携帯も一般的ではない時代、愛用していたCDウォークマンの電池は2日と持ちません。

とにかく移動に時間とお金がかかります。
地元まで車だと1時間かからないぐらいですが、当時はまだ免許もなかったのでバスと電車を乗り継いで片道1時間ちょっと。片道千円では足りない交通費は学生にはなかなかの負担。
段々と休日に外に出ることはなくなりました。

学生の頃は放課後に遊んでくることも多かったのでまだ良かったですが、社会人になるとそういうこともなくなり、元々根暗なひでじぃは平日は家と職場の往復。週末は引きこもり。
そんな生活をしばらく続けていましたが、引っ越し以降自宅の敷地内で仕事をするようになった父親はそれが気に入らなかったらしく・・・。

自営業の親に共通するかはわかりませんが、ひでじぃの父親は「手伝うのは当たり前」とか「後を継げ」みたいな空気を無意識かどうか知りませんが放ち続けていました。
高校生の頃、「お前が手伝わないから仕事を断った」と言われたこともあります。
手伝うのは構わないです。ちゃんとバイト代は払ってもらえましたし、数年後には本業として父親と一緒にやるぐらいひでじぃに合っている仕事でした。
ただ、やるのが当たり前とは思われたくなった。
「一度やったら次からお前の仕事」みたいな考えが父親だけでなく母親にもあり、この両親の下で暮らしてきたひでじぃなりの抵抗というか、そもそもひでじぃは外で働いているわけで。
それを当たり前と思えるように育っていたら、もっと家族仲は良かったかもしれません。

引っ越し以降、家族それぞれがストレスを抱えていたんだと思います。
父親は多分「家族のために家を買ってやったのに、お前らは感謝しない」という感じ。
姉は引っ越し以前から父と特に不仲でしたが「何でこんな所に」という思いは一番強かった。
母親はそもそも宇宙人なんでよくわかりませんが、免許もないので時々父親の仕事を手伝ったり買い物に連れて行ってもらったりする以外はだいたいテレビを見ていました。
引っ越し以前から夫婦仲も良くはなくなり、元々一言多い母親は父親の逆鱗に触れると怒鳴られるだけでは済まなくなっていました。

そういうギスギスした生活が続いたある日の夜、父親の不満爆発。

お前ら全員出て行け」と言われました。

当時ひでじぃは勤めていたブラック企業をやめて次の仕事も見つからず家にいることが多く、父親からすれば「何でこいつはわしに相談しない?」という不満もあったと思います。
ひでじぃとしては、父親の仕事は畑違いですし、自分で自分を「世渡りが上手い」と言う父親への反発がありました。世渡り上手って結局どれも上手く行っていないっていうイメージもありましたし、そもそも根暗なひでじぃにはどこにでも入って行ける父親のような器用さは無いです。
なので自分で選んだところに行きたかった。

確か2か月ぐらいの猶予をもらったと思います。「その間に住む所を見つけて出て行け」と。
父親としてはその間に謝ったら許してやろうぐらいの気持ちがあったのかもしれませんが、ひでじぃと姉はこれを機に地元に帰る決意をしたのでした。

これがひでじぃ3回目の引っ越しです。

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